用語集
VAP(人工呼吸器関連肺炎)
VAP(人工呼吸器関連肺炎)とは、気管挿管下において、人工呼吸開始48時間以降に新たに発生する肺炎のことです。近年、VAPの合併による死亡率増加や在院日数延長が報告されています。主な原因は胃内容物の逆流、上気道や気管チューブへの細菌の定着や口腔内分泌物の誤嚥、咳嗽反射の減弱、気道内の繊毛運動の低下などです。頻度が高い病原体はグラム陰性桿菌および黄色ブドウ球菌で、抗菌薬耐性菌によるケースがあることに留意が必要です。症状は発熱や白血球数の増加、気管分泌物の増加、酸素化能の低下などです。
監修: とよだクリニック院長 豊田 早苗